何が見られているのか
経営・管理の在留資格は、日本で実際に事業を経営し、または管理される方のためのものです。審査で見られているのは申請される方の資力そのものというより、事業に具体性があるかどうかです。実体のある事業所があるか、事業計画に実現性があるか、資金の出どころと使途が明らかか、そして申請される方がご自身で日本において経営または管理の業務に従事されるか。近年、事業の規模や実質性に関する要件や審査の運用は見直しが重ねられていますので、過去のご経験や他の方の事例から推し量ることは適当ではありません。申請の時点における現行の基準をご確認ください。結果をお約束できる立場の者はおりません。
通常ご用意いただくもの
- 日本で設立された会社と、その登記事項証明書
- 独立して実際に使用される事業所。登記上の住所のみでは足りないのが通例です
- 市場・収支の見通し・資金計画を含む、具体的な事業計画
- 資金の出どころを説明する資料。形成の経緯までたどれることが望まれます
- 申請される方の事業における役割と、日本で実際に担われる業務の内容
- その後の年次の資料。決算、税務申告、社会保険の履行状況を含みます
許可を得たあとに
当初の許可期間は短めに定められることが多く、その後は更新によって継続していきます。更新の局面では、審査の重心が事業の実際の姿に移ります。売上、申告の状況、税と社会保険の義務が果たされているか、そして事業が現に続いているか。つまり、この在留資格を保つことと会社を経営することは切り離せない、ひとつの事柄です。配偶者やお子様は家族滞在の形でご一緒に在留されるのが一般的ですが、条件は個別にご確認ください。将来的に永住を希望される場合には、在留の連続性、納税、社会保険の記録が確認されますので、一年目からこれらの土台を整えておくほうが、あとから手当てするより無理がありません。
他の道筋と、現実的な見立て
どなたにとっても経営者としての在留が最適とは限りません。学歴やご経歴、専門性によっては、技術・人文知識・国際業務にもとづく就労の資格や、点数制による高度専門職の道筋のほうが合う場合もあります。また、日本の不動産を保有されること自体に在留資格は必要ではありませんので、この二つは分けてご検討ください。実務でよく見かけるずれは、計画書は整っているのに、実際に事業を動かす準備が伴っていないという形で現れます。入管が見るのは事実であり、事実は時間をかけて積み上がるものです。申請手続そのものは行政書士や弁護士といった有資格の専門家の業務範囲であり、私どもは全体の日程と関係者の調整を担います。
本稿は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務・法務・投資・入管に関する助言ではありません。入管関係の要件や審査の運用は時期により変わり、結果もご事情によって異なりますので、実際の申請にあたっては行政書士や弁護士などの有資格専門家にご確認ください。